昔のことを思い出したのでギャンブル関係の記事を書いてみたいと思います。
10年以上前のパチンコ・パチスロ事情
もう10年以上前のお話で当時の自分は学生でした。
当時の僕はまだ若くギャンブルを覚えたての頃でした。
競馬も競輪もわからず、友人がやっていたパチンコを少し覚えた程度です。
かと言って『釘を読む』ことが出来るわけではなく、ある程度台を絞って実際に打ってみてから回転数をメモしてボーダーを測る、というような程度でした。
当時はまだ大型店舗が多くなく、小さな店舗がまだまだ賑わっていました。
小さな店舗は個人経営などの店も多く、今では出来ないような感じの営業をしている店も多かったように思います。
『モーニング』だったり『6の付く日は6の付く台が高設定』だったり『雨の日はパルサーに設定が入る』というような感じですね。
当時はパチスロなどではあからさまで、営業終了のタイミングで設定を確認させて貰えたり、『クレ落ち』や『メダル切れの際に台の中から設定札が出てくる』といったイベントの信憑性を確認することも出来ました。
なので『開店前に店舗の前でパチプロたちが列んでる』という光景もよくありましたね。
今でも大型店舗などでは若者が列んでたりすると思いますが、大型店舗なので列整理もしっかりしていて通行人の目に付くことは少ないように思います。
昔は良い事ばかりのように聞こえますが、その逆に当時はデータロボ(台の回転数や当たり回数を表示してくれる台の上に付いてるやつ)がなかったりしたので、今思うと恐ろしいですね。
いざホールへ
ある学校が休みの朝、友人と待ち合わせてパチンコホールに向かいました。
向かったホールは繁華街にある店舗で、開店15分程前に到着するとまだほとんど列んでる人はおらず2, 3人程度です。
繁華街だけあって、ホールは他にもあるため客がバラけるということもあるのでしょう。
店舗の入り口はいくつかあり、狙っている台に近い扉の前に列ぶことがほとんどでした。
当時の中小規模店舗で列整理がされることはめったになく、扉の前でバラバラに立っているような感じです。
イメージ出来には元旦の神社みたいな感じでしょうか。ちょっと違うかな?
ちなみに先ほど書いたようにある程度良い台は絞れるので、基本的に良い台は取り合いになります。
そのため開店後に扉が開いたら列んでいた人達は狙っている台まで全力で走ります。
そして台をキープします。(椅子に上着をかけたり、台の下皿に持ち物を置いたり)
おそろしい世界ですね。
そんなわけで友人と扉の前(先頭)で雑談をしながら開店を待っていると、5分前にもなると後ろには人がごった返していました。
先頭で列んでいることと、その日の狙い台は扉のほぼ真正面ということもあり、かなり余裕な感じが漂っていました。
ちなみに友人はパチンコもスロットもやり、釘も読むことが出来ました。(パチンコのやりかたを教えてくれたのもこの友人でした)
さらにホールから比較的に家が近かったこともあり、前日の夜に偵察にも行っていてくれました。(ありがとう友人)
友人はその日、スロット台を確保してから他の台も探しながらまったりする、という感じの予定でした。
なので開店した後は基本的には別行動になります。
そして開店・・・!?
そして開店時間になり、両開きの扉がガバッと開きました。
店内には大音量で『F1のテーマ(?)』が流れていてより一層競争心を煽ってきます。
先頭で列んでいたので当然前には誰もおらず、狙った台も角台(列の端の台)だったのですんなり台をキープ出来ました。
他に打つつもりの台もないので、着席して打つ準備を初めたその時でした。
シュッ(カタッ
とっさに状況が理解出来ませんでした。
何かが視界の端を通ったのと目の前で音が聞こえました。
『なんだろう?』と思って顔をあげると、座っている台の下皿の上にはタバコが置かれていました。
『は?』
さっきはなかったタバコがあります。
そして横には1人のおっさんが立っていました。
どうやらこのタバコはこのおっさん投げ入れてきたもののようです。
おっさんはすぐに他の台を見に行ったのか、いなくなってしまいました。
『え? なにこれ? 完全に俺座ってたよな? 座ってる人がいる状態で台キープのタバコ投げて来たの? どゆこと?』
本当に理解ができませんでした。
自分が座るのとタバコが投げられるのが同時かそれに近ければまだわかります。
ですが自分が座ってからすでに10秒以上経っているので、いくらなんでもおっさんも座っている人がいるということはわかっていたはずです。
『ちょっと意味わかりませんわー』
と思いながらそのタバコを端に避けて打つ準備を続けているとおっさんが戻ってきました。
え? そっちの味方なの?
おっさん「おい、どけ」
僕「は? こっちが先に座ってたんですけど?(イラッ」
おっさん「この台は俺が昨日回してた台だ! どれだけ回したと思ってるんだ!」
僕「知らないですよ、関係ないでしょ(イラッ」
おっさん「いいからさっさとどけよ!」
そしておっさんはまたどこかの台を見に行ってしまいました。
さらにさり際に端にどかしたタバコを再度下皿に投下してきました。
おっさんも諦めるつもりはないようです。
ポチッ(店員呼び出しボタン
こうなっては仕方がありません。
中立な立場の店員さんに事情を話しておっさんの不正を止めてもらうしかありません。
そんなわけで、台ごとに設置されている店員呼び出しボタンを押して店員さんを呼び出します。
店員「はい?」
僕「あの、この台に座ってたらこのタバコを投げ入れられたんですけど、なんか前日に自分が回していたからこれは自分の台だからって言ってて・・・(なんとかしてもらえませんかね?)」
店員「はぁ、前日よく出てたからって今日はどうなるかわかりませんからね」
僕「そうですよねぇ!」
店員「・・・」
僕「・・・」
『え? それだけ?』
その台は新台で前日もよく回ってよく当たっていたようです。
どうやら店員さんは『この台が新台だし前日もよく当たってるから今日も同じようになると思ってるんだろ? でも今日この台を打っても勝てるとは限らないんだよ?』と僕に対して言いたいようです。
始めは僕の味方をしてくれての発言だと思ったのですが、どうやらそうではないようでした。
そして店員さんは何事もなかったように去って行きました。(ホントに)
事務所とは?
そして店員さんと入れ替わるようにおっさんが戻ってきました。
おっさん「おら、さっさとどけ!」
僕「なんでどかなきゃいけないんですか!」
おっさん「もういいわ、じゃあ一緒に事務所来い!」
僕「なんで行かなきゃいけないんですか!(二人共事務所行ったらこの台はどうなるんだよ!)」
そう、当時の自分は直情的で好戦的な性格をしていました。
喧嘩腰で言われてしかも自分に非がないためトサカに来てしまいました。
よくよく考えると『事務所』という言葉には「ヤークザー」を連想させる意味合いがあったのでしょうが、そもそも頭の回転もよくないし頭に血が上っているのでそれを理解出来ず、台の確保が最優先になっていた自分には完全に引く気がありませんでした。
おっさん「もういい、おまえのツレを呼べ!」
僕「なんで呼ばなきゃいけないんですか!(俺が話してるし難癖付けてるのはあんただろうが!)」
そんなこんなを言い合っていると、呼んだわけでもなく友人が現れました。
そして来る途中で言い合っているのが見えたのでしょう。
状況をなんとなく察してくれました。
そして友人は戦う気満々な状態の僕をなだめ、台をおっさんに明け渡し、その台から離れた場所の台を見繕ってくれました。
友人「あれは常連のプロだな、まあ揉め事起こすと面倒だから譲っといてやろうぜ」
僕「そうなのか・・・店員も呼んだんだけどさ(説明」
そしてその後、なんやかんやあって二人とも勝って帰ることができました。
その台とおっさんがどうなったのかは確認していませんし、おっさんと会うことも2度とありませんでした。
ちなみにおっさんが『その道の人』だったのか、そして事務所とは若い衆が電話番をしているような事務所だったのか、それともおっさんがこっちをビビらせるためのハッタリだったのか、それは今となってはわかりません。
ですが実際にそういった揉め事がありましたし、店員さんの対応も本当です。
今であればそんな店員さんいたら即刻上司呼び出しなんじゃないですかね。
なんにしても、今思い返すと色々と恐ろしいものです。(自分の若さも含めてね)